愛着のあるチェア、家族から受け継いだ古い家具…
質の良い家具はメンテナンスや張り替えにより、新しく生まれ変わります。
私がインテリアデザインを学んだイギリスでは、各町に何件も椅子張り替え業者があり、古い家具のメンテナンスは一般的ですし、インテリアデザイナーが古い家具を個性的に張り替えて、空間のキーピースに昇華させる手法も良く取られます。
今日は椅子やソファを張り替えてインテリアに取り入れた弊社事例をご紹介。
ぜひこの記事がきっかけとなって、良い家具を長く大切に使うことに興味を持っていただけたら嬉しいです。
取り入れやすい、ダイニングチェアの張り替え
お客様がアメリカ駐在中に購入したWest Elmのダイニングチェア。
汚れや擦れが目立ちましたが、フレームは使い込まれた飴色が良い雰囲気のため、張り替えを提案しました。
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新居のインテリアテーマに合わせて選んで生地はイギリスROMOのEtto 7987-03。
とても可愛らしく仕上がり、お客様にも大変喜んでいただきました。
ラウンジチェアの張り替え
6年前に購入したAlfrexラウンジチェア。座面の擦れや色あせが目立ちます。
「新居のインテリアに合わなければ処分しても良いですよ」とお客様はおっしゃっていたのですが、質が良く座り心地の良いチェアですので、張り替えでイメチェンすることを提案しました。
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インテリアテーマに合わせて選んだ生地はイギリスROMOのQuintero 7960-01。
背面のレザーは再利用したのですが、レザーを傷つけないように剥がして、新しいファブリックと組み合わせるのが非常に手間がかかり、張り替え工場は大変だったようですが、綺麗に仕上げていただきました。
ラウンジチェアの張り替え
フランスPHILIPPE HURELのラウンジチェア。
シンプルなアイボリーのベルベット生地でしたが、リビングのインテリアに合わせて張り替えを行いました。
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選んだ幾何学柄の生地はフランスMISIAのCARLTON M281407、無地はオーストラリアWarwickのMystere Peacock。
パイピングも施しラグジュアリーで個性的なチェアに生まれ変わりました。
こんな椅子は既製品では手に入りません。
オークションで競り落としたソファの張り替え
張り替えの中ではソファが一番ハードルが高いかもしれません。生地の使用量が多いため結構な金額になります。
しかし円安で欧州のラグジュアリーブランドが毎年値上がり、ソファ1台300万円~なんて価格帯が増える中、質の良い中古ソファを張り替えにより再利用する方法は一つの選択肢としてありだと思います。
ドイツの高級家具ブランド、ロルフベンツ。
新品だと150万円超のソファですが、オンライン中古家具オークションで破格の値段で競り落とし(金額は内緒)、約50万円かけて張り替え&メンテナンスを行いました。
オンラインで実物を見ずに競り落とし、そのまま張り替え工場に直送…というリスクの高い発注方法だったため、案の定、届いたソファのアームが壊れていたりと大変でしたが、張り替え工場の協力により、素晴らしく蘇りました。今ではリビングのシンボル的存在になっています。
家具を張り替えて新しく蘇らせる
サステイナブルなうえ、インテリアを個性的にしてくれる効果的な手段です。
選ぶ生地によって高額になるケースもありますが、新品高級家具を頻繁に買い替えるよりも、長い目で見ればコストパフォーマンスは良いです。
何より世界で一つの特別感と愛着を感じられ、使うたびに心豊かになります。
ぜひ選択肢のひとつとして検討してみてください。
EY DESIGNは、新品家具の提案だけでなく、このような家具のメンテナンスやアップサイクルも積極的に提案しています。「好きなものに囲まれて、デザインを楽しむ豊かな人生」には、良いものを大切にする心も欠かせないと思います。