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飾り棚のルール(インテリアデザイナーの自邸)

こんにちは。EY DESIGNインテリアデザイナー山口恵実です。

家の中に「お気に入りを飾るスペース」があると、日々の暮らしがぐっと豊かになります。

昔は床の間に季節のアイテムを飾っていましたが、現代の暮らしでは収納内に全部しまいこむか、反対にモノが全部出しっぱなしになっており、メリハリをつけて”美しく設える場”を設けられていない方も多いでしょう。
飾りスペースはとても重要。心に余裕が生まれます。
ぜひ家の中では好きなもの、美しいものが目に入る仕掛けをつくってください。

今日は私の自邸で、どのように飾りスペースを設けているか、どのように飾るものを選んでいるか、最近旅したイタリアでの買い物を実例にご紹介します。

フィレンツェのGINORI 1735リチャード・ジノリ本店へ

フィレンツェでは高級老舗陶磁器メーカーGINORI 1735リチャード・ジノリ本店へ足を運びました。フィレンツェはジノリ1735の創業の地。
観光名所サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のすぐ近くにあります。
店内のスタイリングが美しく、どこを眺めてもワクワクします。

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GINORI 1735はイタリアの老舗ファブリックメーカーRUBELLIからファブリックコレクションも出しています。
イタリアらしい鮮やかな色使いと華やかさが魅力です↓
<左>フィレンツェの本店で見かけた椅子の張地。
<右>去年秋にマナトレーディング@中目黒で行われたRUBELLIの新作発表会。


食器ブランドがファブリック(生地)のコレクションになる、というのは日本だとあまりイメージできませんが、欧州だと陶磁器やファッションなどのラグジュアリーブランドが、インテリアの世界に進出することは良くあります。

家のテーマに合うものだけを買うルール

家を育てていくのは楽しい。そして美しさや調和を保ちたい。
私の重要なルールのひとつは「家のコンセプトに合うものを買うこと」
どんなに気に入っても、テーマに合わないものは買いません。
そして購入のタイミングで「家のどこに飾るか」目星をつけておくこと。

フィレンツェのGINORI 1735では、La Compagnia di Caterinaコレクションの磁器のルームフレグランスを購入しました。ユニークで可愛いでしょう!?


これはフィレンツェで栄華を極めたメディチ家のカテリーナ・デ・メディチが、フランス国王との結婚のためにパリへの旅に随行し、宮廷に仕えた人々をモチーフにしたコレクションです。
ギリシア神話に登場する誇り高き女性戦士アマゾネスをモチーフにしています。

自邸のインテリアのテーマは”Contemporary Art Decor”
力強く幾何学的なものを多く取り入れています。色は金や黒が似合います。
そして”誇り高き女性戦士”も私のテーマにぴったりです。
ショールームで見た瞬間から「リビングのセンターテーブルの上に飾ろう」と決めました。

ソファ前のセンターテーブルは飾りの場

帰国し、女性戦士アマゾネスのルームフレグランスをリビングに飾りました。
前からここにあったかのようになじんでいます。

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リビングには2脚チェアを置いたスペースもあります↓
アールデコ調の椅子の張地と、幾何学的なルームフレグランスのデザインが好相性だと思ったのですが、実際同じ空間において良くマッチしています。

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さて、西洋のインテリアのセオリーでは、
ソファ前のセンターテーブルは「飾りの場」です。
ハードカバー本(コーヒーテーブルブックと呼ぶ)を置いて、季節の花やオブジェ、キャンドルを飾ります。

日本はこたつ文化の名残から、センターテーブルを飲食や作業スペースとして使うことが多いですが、西洋ではセンターテーブルは飾りの場のため、実用のためにはサイドテーブルをいくつか置きます。

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私の自邸もその方式を採用しています。
リビングの360度どこに座っても、美しいTom Faulknerの金属のセンターテーブルと、その上のディスプレイが目に入ります。冬はキャンドルをたくさん灯して雰囲気が良いです。

小さなお子様やペットがいるご家庭では、手が届きやすい場所に飾りを置くことは難しく、センターテーブルを飾りの場とすることは現実的でないかもしれません。
そういうときこそ「壁面ディスプレイ棚」がおすすめです。

壁面ディスプレイ棚のすすめ

例えばこのようなソファ裏の飾り棚は、たくさんの本やアイテムを飾ることができます。
子供やペットが届きにくい場所・高さに設ければ、心配もありません。

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写真の自邸のディプレイ棚には、金沢で購入した花瓶、インドのジャイプールで購入したキャンドルフォルダー、ロンドンのアンティークマーケットで購入した置物、ウェールズで購入した本…など、たくさんの旅の思い出を飾っています。たまにディスプレイを変化させて楽しんでいます。
(実はこの飾り棚は、天井付エアコンを隠したり、Wifiルーターを隠したり…実用面でも大いに役立つよう設計しました)

ソファ裏はフォーカルポイント(インテリアの見せ場)として、アートを飾ることが多いですが、このような飾り棚も立派なフォーカルポイントになります。

本好きな方は一面に本を飾っても良いでしょう。
お酒好きな方は、お酒やグラスを飾っても楽しいと思います。
割れ物は棚に固定する粘着シールを活用すれば、地震の際にも安心です。

このようなディスプレイ棚は眺めていて楽しく、暮らしを豊かにしてくれる重要なツールです。
お客様がいらしたときに会話のきっかけとなる場でもあります。
私は夕飯の後にディスプレイ棚を眺めながらぼーっとお茶を飲む時間が一番幸せです。


あなたの家には、お気に入りを飾るスペースはありますか。
眺めていて幸せだなと思うスペースはありますか。

ぜひインテリアデザイナーと家づくりを進めて、お気に入りの空間を作りましょう。
家で過ごす時間が劇的に変わります。

・・・・余談ですが、フィレンツェから大切に持ち帰ってきた磁器のルームフレグランス。
空港で税金還付をし、意気揚々と持ち帰ってきましたが、日本でGINORI 1735公式サイトで購入したほうが断然安かったというオチがありました。
今は円安のためタイミングが悪かったです。そんなほろ苦さも旅の思い出ですね。
(あら、何か?という表情で今日もリビングの中心と堂々と佇んでいます)

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EMI YAMAGUCHI


山口恵実(Emi Yamaguchi)
インテリアデザイナー
EY DESIGN代表。
海外インテリアのように住み手の個性を表現し細部までこだわったデザインが得意。
ロンドンでインテリアデザインを学ぶ。
外資経営コンサル、おもてなし料理&スタイリング教室で働いた経験をもつ。
先進国の日本だが、住居・インテリアのレベルが欧米に比べて低いことに疑問をもち、人を招きやすく豊かな空間づくりを実現するためにインテリア業界へ。
自らリノベーションデザインし、インテリア雑誌の賞にノミネートされた東京都内の築38年マンションに住む。
趣味は旅行・水泳・料理。

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